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2021年8月10日火曜日

用求め国提訴 「被害者への償いのために」

 

33歳死刑囚、色鉛筆の使用求め国提訴 「被害者への償いのために」

奥本章寛死刑囚の作品「ホップ・アップ・ジャッパーン」=「波紋」から
奥本章寛死刑囚の作品「ホップ・アップ・ジャッパーン」=「波紋」から

 色鉛筆を使えるようにしてほしい――。死刑囚が拘置所から国に対して訴えを起こした。33歳の死刑囚がなぜ色鉛筆にこだわるのか。そこには死刑判決確定から7年がたつ彼の償いの形があった。

 拘置所内で色鉛筆が使えなくなったのは憲法が定める表現の自由の侵害だとして、奥本章寛(あきひろ)死刑囚(33)=福岡拘置所に収監中=が、国を相手に法務省の訓令の取り消しを求めて東京地裁に提訴したことが、代理人弁護士への取材で判明した。提訴は7月30日付。

 奥本死刑囚は、宮崎市で2010年に家族3人が殺害された事件で殺人などの罪に問われ、14年に死刑判決が確定した。

 その後、遺族の一人が奥本死刑囚との面会などを通じて裁判のやり直しを求めたため、代理人弁護士は「死刑か無期懲役かを慎重に審理してほしい」とする遺族の上申書を新証拠に17年3月、再審を請求。宮崎地裁と福岡高裁宮崎支部は再審を認めず、奥本死刑囚は18年3月、最高裁に特別抗告した。一方、奥本死刑囚が色鉛筆で描いた絵は…

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入管庁が最終報告

 

スリランカ人女性死亡「危機意識欠けていた」 入管庁が最終報告

名古屋出入国在留管理局に収容されていた女性が死亡した問題の最終報告発表の記者会見で、頭を下げる出入国在留管理庁の佐々木聖子長官=東京都千代田区で2021年8月10日、小出洋平撮影拡大
名古屋出入国在留管理局に収容されていた女性が死亡した問題の最終報告発表の記者会見で、頭を下げる出入国在留管理庁の佐々木聖子長官=東京都千代田区で2021年8月10日、小出洋平撮影

 名古屋出入国在留管理局(名古屋市)に収容されていたスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が今年3月に死亡した問題で、出入国在留管理庁は10日、「危機意識に欠け、組織として事態を正確に把握できていなかった」とする最終報告書を発表した。体調不良の訴えや、顕著な体の異変への医療的な対応が不十分だったとし、併せて再発防止に向けた改善策も提示した。

 また、当時の名古屋入管局長と次長を訓告、警備監理官ら2人を厳重注意の処分にした。

 ウィシュマさんは留学生として2017年に来日。19年1月から不法残留となり、20年8月に名古屋入管に収容された。21年1月15日以降、吐き気や体のしびれを訴え、体調を悪化させて3月6日に亡くなった。

 報告書は、ウィシュマさんの死因は病死と認められるとしつつ、複数の要因が影響した可能性があり、死亡に至った具体的な経過は特定できなかったとした。

入管法改正案に抗議して行われたデモ行進で、名古屋出入国在留管理局で3月に亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんをしのぶプラカードを抱きしめ歩く女性=東京都中央区で2021年5月16日午後3時35分、吉田航太撮影拡大
入管法改正案に抗議して行われたデモ行進で、名古屋出入国在留管理局で3月に亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんをしのぶプラカードを抱きしめ歩く女性=東京都中央区で2021年5月16日午後3時35分、吉田航太撮影

 その上で、名古屋入管の医療的な対応について検討。週2回勤務の非常勤内科医師しか配置できない制約がある中、名古屋入管の幹部は、ウィシュマさんらの体調や診療の申し出を的確に把握し、必要な対応を検討・指示すべきだったのに、こうした体制を整備していなかったと指摘した。看守の多くはウィシュマさんの体調不良の訴えを「(一時的に収容を解く)仮放免許可に向けた誇張したアピール」と疑っており、職員の教育や、意思疎通により体調を把握するための通訳の活用も課題に挙げた。

 ウィシュマさんは収容中に2度にわたり仮放免を申請していたが、認められずに亡くなった。報告書は、体調不良者には「柔軟に仮放免を可能とすべきだ」とした。また、元交際相手から暴力を受けていたと主張しており、ドメスティックバイオレンス(DV)被害者かどうかの検討をしなかったことを反省点とした。支援者からの申し入れ内容の情報共有も課題とした。

 こうした点を踏まえ、「人権を尊重し、内外から信頼される組織になるため、改革を進める」として改善策も提示。全職員の意識改革▽医療体制の強化▽外国人の健康状態を踏まえた仮放免判断の適正化――などを挙げた。

 入管庁の調査チームは、関係者63人から延べ139回の聴取を実施。外部の有識者に意見も求めた。【山本将克】

長崎被爆者救済「差別か」「死んでしまう」 明言せぬ首相に怒り

 

長崎被爆者救済「差別か」「死んでしまう」 明言せぬ首相に怒り

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(これは差別だろう) 韓国・被爆2世「なぜ支援受けられないのか」 遺伝影響認められず、自国でも対象

 (これは差別だろう)

韓国・被爆2世「なぜ支援受けられないのか」 遺伝影響認められず、自国でも対象外

2021年8月6日 18時45分
 広島、長崎への原爆投下から76年。日本に次いで被爆者の多い韓国でも、親の被爆が原因とみられる病気や健康の異常に苦しむ被爆2世が少なくない。支援を訴えているが、日本や韓国政府が医療費などを支給する対象には含まれず、被爆2世は取り残されたままだ。(韓国・陜川ハプチョンで、中村彰宏)

韓国の被爆者 韓国原爆被害者協会によると、広島と長崎で被爆した朝鮮半島出身者は7万人で、このうち4万人が死亡。2万3000人が帰国した。韓国内に生存する被爆者は約2000人で、うち480人が陜川で暮らしている。

◆「韓国のヒロシマ」で苦しむ

 「こんなに苦しんでいるのに、なぜ被爆の後遺症だと認めてくれないのか」
 こう訴える韓正淳ハンジョンスンさん(62)は、韓国南部・慶尚南道キョンサンナムドの陜川で生まれた。日本の植民地時代、陜川から釜山を経由して日本に向かう交通が整備され、徴用や仕事を求める多くの人が海を渡った。韓国人被爆者の多くが陜川出身。ほとんどが広島の軍需工場で働き、陜川は「韓国のヒロシマ」と呼ばれる。
 韓さんの母も一家で陜川から広島に移住し、被爆した。当時、母は妊娠中で韓国に戻って出産したが、子どもは1歳で死亡。韓さんには、他に終戦後に生まれた姉3人、兄と弟が1人ずついる。全員が心臓などに疾患を抱え、韓さん自身も無血性壊死えし症で両股関節に人工関節を入れている。
支援の必要性を訴える被爆2世の韓正淳さん=陜川で(中村彰宏撮影)

支援の必要性を訴える被爆2世の韓正淳さん=陜川で(中村彰宏撮影)

 被爆2世を巡る状況は厳しい。日本政府は疾患の遺伝的影響を認めておらず、被爆者援護法とは別に健康診断を実施しているが、日本国内在住者に限られる。韓国で2016年に成立した被爆者を支援する特別法も、2世は対象から外れた。抱える病気や症状はさまざまで、被爆との因果関係を証明することが困難との理由からだ。「何度も国会に行って支援を訴え、デモもやったが、聞き入れてもらえなかった」と韓さんは語る。

◆差別、偏見恐れ…

 韓国では、被爆2世の存在は長く知られてこなかった。2002年に金亨律キムヒョンヌルさんが韓国で初めて被爆二世だと公表。先天性の免疫グロブリン欠乏症で肺を患い、体重は40キロに満たなかった。「原爆と遺伝の関連を証明することは、個人ではなく国と社会が解決すべき課題だ」。金さんは支援の必要性を訴え続けたが、05年に34歳の若さで亡くなった。韓さんらは遺志を受け継ぎ、活動を続けている。
2002年、亡くなる3年前の金亨律さん=韓国原爆二世患友会提供

2002年、亡くなる3年前の金亨律さん=韓国原爆二世患友会提供

 被爆者の子らでつくる韓国原爆被害者子孫会の会員は現在2700人。差別や偏見を恐れ、親が被爆者であることをを隠して暮らす場合も多く、実際には1万人近いと推定される。韓さんの母親も、韓さんが被爆2世であることを明らかにすることに反対したという。
 慶尚南道が13年に実施した調査では、被爆者の子の13.9%が先天性の奇形や遺伝性疾患を患っていた。障害者の登録率は9.1%と全国(5%)の2倍近い。2歳の時に広島で被爆した韓国原爆被害者協会陜川支部の沈鎮泰支部長は「われわれ一世は、もう先は長くない。いずれいなくなるが、2世、3世はまだ若く、支援がより必要になる」と指摘する。

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